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ギタリストのためのリハスタ録音のススメ with “即レコ24”

featuring 西川 進

リハーサル・スタジオで手軽に高音質のマルチレコーディングを行なえる、ヤマハが開発したクラウド型24chセルフ録音システム“即レコ24” が注目されている。普段バンドをやっている人なら、リハスタでの演奏を面倒な準備なしにハイクオリティで録音できるメリットは説明するまでもないと思うが、なかなかメンバーが揃わなかったり、普段ひとりでギターを弾くだけという人にとっても、このシステムがもたらす恩恵はとても大きい。今回は、ギタリスト/プロデューサーの西川進に即レコ24を試してもらい、その利点や操作感などについて大いに語っていただいた。

“即レコ24”とは?

ヤマハが開発したクラウド型24chセルフ録音システム。即レコ24導入スタジオであれば、手軽に高音質のマルチレコーディングができ、その場でのプレイバックや音源をWebにアップロードすることも可能だ。詳細はこちら

取材:西本 勲/撮影:八島 崇
撮影協力:MUSIC STUDIO EXIA(http://exia-web.com/

Introduction 〜 リハスタでギターを録るのは楽しい!

まずはギタリストの視点から“リハーサル・スタジオで録音すること”のメリットについて話してもらった。

▲“音圧はロックの原点!”と叫びながら、大音量でギターをかき鳴らす西川氏。これはリハーサル・スタジオだからできること。

●ギターは自宅でも弾けますが、リハーサル・スタジオではアンプを大きな音で鳴らせるというのが何と言っても魅力ですよね?
西川:それだけでもスタジオに来る価値はありますよね。大きな音を出すと単純にスッキリするし(笑)。サウンド的にも、今はアンプ・シミュレーターとかが進歩しているから自宅でもそこそこの音は出せますけど、体感的な音圧というか空気の震えみたいなものは、実際にアンプで音を出してみないとわからない。そうやって皮膚がビリビリ震えるのを感じながら弾くのと、ヘッドフォンで聴きながら弾くのでは、当然プレイも違ってきますよね。ピッキングのタッチとかも全然変わってくるし。本来エレキ・ギターが持っている大きくてふくよかな音は、自宅で小さな音で練習しているだけではなかなかつかめないと思います。

▲ギター本体のボリューム/トーンや、アンプのセッティングなど、サウンドの作り込みも十分な音量で鳴らして行ないたい

●そこでただ弾くだけでなく、それを録音することによって得られるものは?
西川:自分の演奏の出来不出来を客観的に判断できるのはもちろんですけど、録音して聴くこと自体が楽しいと思うんです。僕も初めて自分のギターをカセットに録音した時はワクワクして、何回も聴きたいと思った……説明しがたい不思議な感覚がありました。それが良い音で録れるなら、さらに楽しいですよね。

●ギターを録音するだけなら自宅でもできそうですが、スタジオでの録音には違った良さがある?
西川:僕は、例えばキーボーディストとリハをするような時でも、なるべくリハスタを借りるようにしているんです。それは、スタジオ代を払うことによって、ちゃんと集中しなきゃいけないっていう気持ちになるから。もちろん家で時間をかけてゆっくりやることの良さもあるけど、時間を決めて集中する中で作ることで、すごいものができると思うし。それに、他人と一緒に音を出すと、ひとりで悶々と考え込むより早く“これイイね!” と思える到達点にたどり着けたりもする。それができるのも、リハスタのメリットだと思います。

Check 01 〜 即レコ24でワンマン・レコーディング!

続いて、いよいよ即レコ24をチェック。西川氏が用意してきたマイナスワンの音源にギターを重ね録りしてもらい、感想を聞いた。

▲スタジオ内のアンプやドラム・セットにはマイクがセッティング済み。自分でやると手間のかかる作業なので、実にありがたい。

●まずは西川さんおひとりでスタジオに入ってもらい、事前に用意されたオケにギターをダビングしていただきましたが、いかがでしたか?
西川:即レコ24のことはなんとなく知っていて、作ってきたオケを聴きながらギターを重ねることはできるのかな?と思っていたんですけど、あっさりできましたね。今回は自分のパソコンからライン入力しましたが、即レコ24公式サイトにログインして、ストリーミングでライン出力を出せる端末なら何でもいいです。それで重ね録りができます。

▲録音などの操作はスタジオで貸し出されるiPad を使用。まずは録音したいパート(ギター、ボーカル、ドラムなど)を選ぶ。

●普通リハスタで録音する場合、自分でレコーダーを持ち込むか、スタジオにある機材で簡易的に録るくらいしか選択肢がありませんが、即レコ24は自分で機材を用意することなく、本格的なマルチレコーディングができるシステムです。
西川:リハスタで本格的な録音をしたことのある人はそれほど多くないと思いますけど、機材を持ち込んでセッティングしてモニターを調整して……という準備だけで2〜3時間はかかってしまう。でも即レコ24だとスタジオに入って、楽器をセッティングするだけで、すぐ録音できる。演奏以外に気持ちを使わないで集中できるのがいいですよね。

▲録音パートを選んだら、次は“録音する” ボタンを押すだけ。本当にこれだけでレコーディングできてしまうのだから驚きだ。

●手軽に録音するだけなら、最近流行のデジタル・ハンディ・レコーダーを使う方法もありますが。
西川:即レコ24はそれぞれの楽器やボーカルがセパレートで録音されるので、部屋で鳴っている音全体を録るよりもそれぞれの音をクリアにレコーディングできます。あとで各パートの音量バランスを変えたり、特定のパートだけを聴いたりできるのも、ハンディ・レコーダーとは違うところですね。

▲スタジオを出たあとも、即レコ24の“マイページ” で、録音された音の試聴やダウンロード、共有などの操作を行なえる。

●操作の手順はどうでしたか?
西川:そこまで簡単なのか!と思うくらい簡単でしたね(笑)。録音しているという感覚がないうちに録音されているのがおもしろくて、新鮮でした。レコーディングに詳しくない人でも、これならやってみようという気持ちになると思います。

▲即レコ24のIDなどを記した会員カードは、ご覧のとおりスイッチ・ペダルを模したギタリスト心をくすぐるデザイン。

●録ったデータをダウンロードしたり、即レコ24のID を持っている人同士で共有したりと、スタジオを出たあともいろいろ活用できます。
西川:実はそこが一番驚いたところで、リハーサルのテイクをメンバー間で共有するだけでなく、例えば自分のバンドで録ったデモをファンの人にすぐ聴いてもらったりとか、いろんなことに使えそうだと思いました。もちろん既存のシステムでもそれはできますけど、自分でデータをアップしたりとか、いろんなことをクリアしなきゃいけない。でも即レコ24なら、スタジオで録ったものをそのまますぐ聴ける。この発想の転換からは、いろいろな可能性が広がると思います。

●そんな即レコ24を、西川さんならどのように使いますか?
西川:もちろんバンドで使ってもいいですし、ひとりで全部の楽器を重ね録りして楽曲を作るのに使ってもいい。とにかくどんどん録っておいて、あとから良いテイクだけ選んでダウンロードできるので、すごく使い勝手が良いですね。とにかく、ふらりとリハスタに入ってプロ・レベルの音質でマルチレコーディングできるのは大きいです。

Check 02 〜 即レコ24でバンド・リハーサル!

最後に、西川氏がプロデュースを手がけるバンド=ザ・マスミサイルのリハーサルで即レコ24を試用。はたしてその手応えは?

▲熱いバンド・サウンドを聴かせるザ・マスミサイル(http://www.massmissile.com/)。4月に新しいメンバーを迎え、秋にリリースする西川氏プロデュースの作品をレコーディング中だ。

●まず、メンバーの反応はどうでしたか?
西川:最初はそのシステムに唖然とした感じでしたが、慣れてくればサクサク音を録っていました。本当に使い方が簡単なので、ギターを弾きながら操作できる。ドラムのタムにもマイクが立っているので、ハンディ・レコーダーで録ったものとは比較できないくらい音が良いという反応でした。

▲ギター本体のボリューム/トーンや、アンプのセッティングなど、サウンドの作り込みも十分な音量で鳴らして行ないたい

●バンドのリハーサルで即レコ24を使うメリットについて、どう感じましたか?
西川:その場でサクサク録って聴けて、パソコンやiPad、iPhone があれば録った音の比較もすぐできるので、アレンジを客観的に聴いたりするのにすごく便利ですね。バンドをプロデュースする時は、リハスタで完成度を高めてからレコーディングするのですが、狭いリハスタだとかなりの音圧なので、冷静な判断がなかなか難しいことがあります。でも即レコ24なら、ほぼレコーディング・レベルの音をその場で全員で聴ける。それに、もし僕がツアーなどでリハスタに行けなくても、録った音をすぐチェックできるのはいいですね。近年、音楽の新しい楽しみ方が次々に生まれていますが、即レコ24もそのひとつだと感じました。

「即レコ24」導入スタジオ(五十音順)